【骨粗しょう症③】
骨折が起こりやすい部位

特に高齢者に多くみられる骨折は、骨粗しょう症による骨の脆さが基礎にあり、わずかな外力でも骨折をしてしまう恐れがあります。高齢者の場合は一度骨が折れてしまうと長期間の療養が必要になることが多く、「寝たきり」などの健康寿命を削ってしまう原因になりえます。また、身体機能が衰えてきた高齢者の方が骨折する原因のほとんどは”転倒”なので、生活の中での注意が必要です。

要介護者等について、介護が必要になった主な原因

内閣府ホームページ 平成30年版高齢社会白書より抜粋

要介護者等について、介護が必要になった主な原因についてみると、「認知症」が18.7%と最も多く、次いで、「脳血管疾患(脳卒中)」15.1%、「高齢による衰弱」13.8%、「骨折・転倒」12.5%となっている。また、男女別にみると、男性は「脳血管疾患(脳卒中)」が23.0%、女性は「認知症」が20.5%と特に多くなっている。

骨折が起こりやすい部位

骨粗しょう症になると、背骨(椎体:ついたい)、足のつけ根(大腿骨近位部:だいたいこつきんいぶ)、手首(橈骨:とうこつ)、腕のつけ根(上腕骨:じょうわんこつ)が骨折しやすくなります。

転倒予防を日頃から心がける

前述したとおり、介護が必要になってしまう要因の上位にもあがる、骨折・転倒は日頃の生活の中で注意を払い、その要因をできるだけなくしていくことが大切です。内閣府が発信している政府インターネットテレビでは、転倒予防についてわかりやすく説明・解説をしていますので、こちらをご参考いただき、日頃から気にかけるようにしましょう。

政府インターネットテレビ

転倒予防に足もとチェック!
交通事故の3倍!?暮らしの中の危険

https://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg22064.html

健康寿命と向き合い人生の質を高める

団塊世代のすべての人が75歳以上の後期高齢者となる「2025年問題」が目前に迫ってきました。生活習慣と健康は密接に関わり「禁煙」「節酒」「肥満改善」「バランスの取れた食事」「適度な運動」など、生活の中で毎日できることをコツコツと継続して行うことが何より重要になってきます。健康診断を定期的に受診し、病気が発症する前の小さな芽のうちから生活を改善したり、早期に治療して完治させておくことも必要です。

健康寿命を延ばすためには、若いうちから健康に関心を持ち、「良い生活習慣」の思考を持っておくことがポイントです。高齢者になっても元気で生き生きと社会で活躍することは、人生の質を高め、幸せな人生を歩む手助けになります。歳を重ねても健康的に、活動的に、元気に暮らしていけること。人生にとってそれは何より幸福なことです。