【骨粗しょう症④】
骨粗しょう症予防は日常の軽い運動から

骨は筋肉などと同様に、適度な負荷がかかると骨をつくる細胞が活発化し、骨を作りやすくなる性質があります。日々の生活の中でできるだけ歩くようにしたり、エレベーターなどを使わずに階段の上り下りを取り入れるなど、日常生活のなかでできるだけ歩行量を増やしましょう。ただし過度な運動は転倒や怪我の要因にもなります。自身の年齢や体の状態にあわせて適度な運動を十分検討してください。

かかとトントン運動で骨に適度な刺激を

骨を作る細胞を活性化するには、適度な刺激を骨に与える必要があります。そこで誰でも簡単に行えるのが「かかとトントン運動」です。背筋を真っ直ぐにし、直立した状態で両かかとをあげます。背伸びをしている状態です。そこからストンと両かかとを落とします。これだけで全身が振動するのがわかると思います。この運動を10回程度、1日に3セット程度やることで骨に適度な刺激をあたえることができます。ご自身の体に合わせて、何かにつかまりながら安全に行ってください。
※関節に疾患がある場合や、すでに骨粗しょう症の診断を受けている方などは運動を行う前に、かかりつけの医師にご相談下さい。

日頃から日常生活の中で運動量を増やしましょう

かかとトントン運動にしても、日頃の運動にしても続けることが何より大切です。過度な運動は怪我につながるので、ご自身に見合った適度な運動をすることが重要です。日常の生活で歩行量を増やしたり、暇を見つけたときにすぐにできる簡単な運動がコツコツ続けられるポイントです。

また、強い骨を維持するためや健康のために必要な栄養素として知られるビタミンDは、皮膚が直射日光に当たると、体内で生成されます。短時間日光に当たることはビタミンD生成の手助けになりますので日常生活でも気に止めておくと良いでしょう。

※ただし当たりすぎは皮膚癌のリスクを上げるので注意してください。

公益財団法人骨粗鬆症財団HPより抜粋
日光浴はどのくらい必要?
夏なら木陰で30分、冬なら手や顔に1時間程度、日に当たるだけでじゅうぶんです。ビタミンDはカルシウムの吸収をよくするために、骨をつくるうえで欠かせない成分ですが、食事からだけではなく、日光浴により皮膚でもつくられます。またガラスは紫外線をあまり通さないため、窓越しの日光浴ではあまり効果は望めません。一日中家の中にこもりきりの人は、食事からじゅうぶんなビタミンDをとらないと不足してしまいます。